タレ(かえし) / 酒類
関連科目へ 清酒・料理酒・その他の酒類
清酒と食塩を加えた料理酒などを分け、アルコール、酸、うま味、香り、食塩量、加熱による変化を管理します。
規格・状態を特定する
- 酒類の種類、製造者、商品、アルコール分
- 米、米麹、醸造アルコールなどの表示
- 食塩、糖、酸味料を含むか
- 開栓日、保存条件、ロット
工程で起きる変化
- 同じ使用量でもアルコール分と食塩量が異なる
- 加熱でアルコールだけが都合よく消えるとは限らず、水分と香りも変わる
- 酸、アミノ酸、香りはタレの輪郭と加熱香に関わる
仕込み・提供で管理する
- 商品由来の食塩量を計算する
- 鍋径、加熱強度、開始・終了質量を記録する
- 酒類なしの対照と、同じ最終質量へ補正した試料を用意する
測る・記録する
- 使用量、アルコール分、食塩量
- 加熱時間、表面積、減量、完成質量
- 酒類由来の香り、酸味、甘味、うま味、後味
条件を決めるための試し方
ここに示す数値は、どの場面にも当てはまる正解ではありません。記載した範囲で違いを比べ始めるための条件です。食品安全に関わる条件は、本教材の数値よりも、法令、施設の衛生管理計画、メーカー表示を優先してください。
酒類の種類・量・投入時点を別々に比べる
- 適用範囲
- 清酒・料理酒・その他の酒類の規格、ロット、工程差を小規模に切り分ける試作です。実際の営業での提供に用いる安全基準や保存期限を決める試験ではありません。
- 前処理・試料準備
- 清酒、料理酒、ワインなどを分け、アルコール、食塩、糖、酸、原材料、添加物、開封日を記録します。現行の完成スープ400.0 gを3杯作り、一杯に実際に入った対象製品の質量の中央値を基準量R(g、小数第2位まで)として試験票へ必須転記します。Rが未記入のまま相対量系列を始めません。
- 試す条件と手順
- 量の系列は実測したRを100%として、0 g・0.50R g・1.00R g・1.50R gを別鍋で比べます。20℃の共通基礎液へ加え、15分で90℃へ上げて90±1℃で5分保持し、火を止めて60±1℃まで冷却します。投入時点の系列は1.00R gに固定し、Aは20℃の加熱開始時、Bは90℃到達時、Cは5分保持後の消火直後に加えます。各試料を60±1℃、完成スープ400.0 gへそろえ、10秒間に10回撹拌した終了時を0分として、0分・3分・6分に評価します。
- 水分・質量・補水
- 各添加量と、加熱前・加熱後・60℃到達時・完成補正後の質量を量ります。製品が持ち込む液量は共通基礎液の調整用水からあらかじめ差し引き、蒸発分だけを同じ仕様の水で補って完成スープ400.0 gにそろえます。アルコール残存を沸騰の見た目だけで断定しません。
- 終了操作・評価項目
- 0分・3分・6分に、酒類の香り、酸味、甘味、厚み、色、後味を記録し、6分時点をこの比較の評価終了時点とします。
- 解釈上の注意
- 酒類の区分、適用法令、提供対象者を確認します。数値は風味比較の開始条件であり、残存アルコールの保証値ではありません。 この「清酒・料理酒・その他の酒類」のプロトコルに記した数値は、素材固有の根拠資料から導いた最適値ではなく、編集上の開始条件です。一度に変える要因を絞り、段階差を識別できる幅から比較を始めること、麺・具を除く完成スープを400.0 gにそろえて投入率を比較できるようにすることを理由に設定しています。測定結果と施設条件に応じて更新し、銘柄の推奨値として扱いません。
素材・商品を、一つの違いだけで比べる例
直前の「条件を決めるための試し方」とは別に行う比較です。ここに示す固定条件と変更条件を、直前の試し方へ同時に加えないでください。
- この比較例で固定する
- 食塩量、糖量、鍋、加熱減量、完成質量
- この比較例で一つだけ変える
- 酒類の種類・銘柄・投入時点の一つ
- 観察する
- 香り、酸味、厚み、色、後味
- 判断する
- アルコールの有無だけでなく、完成タレに残る香りと味の役割で決める
根拠資料と適用限界
資料が支える範囲と、資料だけでは決められない範囲を分けて読みます。
メーカー技術情報個別主張を直接支える
「タカラ『料理のための清酒』500ml紙パック」の発行主体による公式情報 (新しいタブで開く)
- 確認できること
- 清酒・料理酒・その他の酒類の掲載例「タカラ『料理のための清酒』500ml紙パック」について、「表示・仕様」と「公式ページでの説明」に記載した内容の出所です。メーカーや制度主体による説明は、第三者評価ではなく発行主体の説明として区別して読みます。
- この資料だけでは決められないこと
- 直接支えるのは、当該ページで確認できる商品・制度固有の表示、仕様、発行主体の説明だけです。本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値、素材群全体の代表性、ラーメンでの優位性、銘柄の推奨は支えません。ラーメン用途も、公式ページに明記した範囲を超えて推定しません。
メーカー技術情報個別主張を直接支える
「タカラ『料理のための紹興酒』500ml紙パック」の発行主体による公式情報 (新しいタブで開く)
- 確認できること
- 清酒・料理酒・その他の酒類の掲載例「タカラ『料理のための紹興酒』500ml紙パック」について、「表示・仕様」と「公式ページでの説明」に記載した内容の出所です。メーカーや制度主体による説明は、第三者評価ではなく発行主体の説明として区別して読みます。
- この資料だけでは決められないこと
- 直接支えるのは、当該ページで確認できる商品・制度固有の表示、仕様、発行主体の説明だけです。本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値、素材群全体の代表性、ラーメンでの優位性、銘柄の推奨は支えません。ラーメン用途も、公式ページに明記した範囲を超えて推定しません。
行政・標準判断の背景となる資料
ISO 4120:2021 Sensory analysis — Triangle test (新しいタブで開く)
- 確認できること
- 三点識別法を追加で行う場合に限り、試料の提示順、回答、統計的な解釈を設計するための比較手法を確認できます。
- この資料だけでは決められないこと
- 対象範囲は比較手法だけです。素材の表示・成分・味、銘柄の優劣、本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値は支えません。識別できる差が、好ましさや営業上の価値を意味するわけでもありません。
公式情報を確認できる比較例
ランキングや推奨品の一覧ではありません。公式情報を確認し、比較の観点を学ぶための例です。
宝酒造株式会社
商品の公式情報タカラ『料理のための清酒』500ml紙パック
- 区分
- 食塩を加えていない料理用清酒の比較例
- 表示・仕様
- 公式商品情報で、500 mL、アルコール分13.0度以上14.0度未満、食塩ゼロ、国産米100%使用、原材料が米・米こうじ・醸造アルコールであることを確認できます。
- 公式ページでの説明
- メーカーは、同社清酒との比較で、有機酸が約20%多く、コハク酸が約2倍であると説明しています。比較対象を省かず、商品固有の説明として扱います。
- ラーメン用途を確認できる根拠
- 公式ページにラーメン用途の明示はありません。肉・魚の臭み抑制やコク付与などの料理用途が示されています。
- 教材での検証方法
- 完成液に対して0%・1%・2%・3%を別鍋で比べ、投入時点、加熱履歴、完成重量を固定します。水添加対照を残し、香り、生臭さ、厚み、pH、Brixを記録します。
宝酒造株式会社
商品の公式情報タカラ『料理のための紹興酒』500ml紙パック
- 区分
- 中華料理用酒の比較例
- 表示・仕様
- 公式商品情報で、500 mL、アルコール分15度、原材料がもち米・麦こうじ(小麦)・カラメル色素であることと、15 mL当たり食塩相当量0〜0.02 gを確認できます。
- 公式ページでの説明
- メーカーは、米を多く使う独自の仕込みと、豊かなコク、芳醇な香りを商品特徴として説明しています。
- ラーメン用途を確認できる根拠
- 公式ページにラーメン用途の明示はありません。中華料理への使用例が示されています。
- 教材での検証方法
- 清酒と同じ0%・1%・2%・3%の系列を作り、完成重量と加熱履歴をそろえます。清酒との等使用量比較は別試験にし、香り、色、甘味、酸味、肉・魚のにおい、余韻を記録します。