原水と処理

水道水・浄水・RO水・再調整水

水を一つの材料として、採水地点、処理設備、時間帯、保管、再調整まで追跡します。 規格、工程中の変化、仕込みの管理、測定方法、一度に一つの条件だけを変える比較、公式情報を確認できる例の順に学びます。

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水道水・浄水・RO水・再調整水

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水を一つの材料として、採水地点、処理設備、時間帯、保管、再調整まで追跡します。

規格・状態を特定する

  • 原水の採水地点・日時・温度
  • 残留塩素、硬度、アルカリ度、pH
  • 活性炭・軟水化・ROなど処理方式
  • フィルター型番、交換日、流量、停止後の初流水

工程で起きる変化

  • 活性炭はにおい成分を低減し得るが、硬度を必ずしも下げない
  • RO水は溶存成分が少なく、原料由来の変化を観察しやすい
  • 処理設備の性能は流量・水温・劣化で変わる

仕込み・提供で管理する

  • 原水と処理後水を同じ時刻に採る
  • 停滞水を規定量流してから採水する
  • 再調整する場合は塩類の種類と質量を記録する

測る・記録する

  • 硬度、アルカリ度、pH、電気伝導率、残留塩素
  • ろ過前後の流量と水温
  • 無加熱・加熱後のにおい

条件を決めるための試し方

ここに示す数値は、どの場面にも当てはまる正解ではありません。記載した範囲で違いを比べ始めるための条件です。食品安全に関わる条件は、本教材の数値よりも、法令、施設の衛生管理計画、メーカー表示を優先してください。

教材上の比較仮説

原水・処理後水・再調整水を同時に比べる

適用範囲
同じ採水系統で、処理設備や採水時刻による差を調べる小規模試験です。飲用適否の判定試験ではありません。
前処理・試料準備
始業直後と、設備仕様に基づく規定量を通水した後に、原水側と処理後側から同時採水します。清潔な容器、採水位置、通水量、通水時間を記録し、各試料500.0 gを20℃にそろえます。
試す条件と手順
無加熱対照、60℃到達、沸騰到達の三条件を別容器で作ります。加熱条件は、20℃から同型の蓋なし鍋で10分かけて60℃へ上げる条件と、20分かけて液全体が沸騰へ到達する条件です。各目標へ到達した直後に火を止め、蓋付き容器へ移して20℃まで冷却します。無加熱対照も20℃で、加熱試料と同じ経過時間だけ保持します。
水分・質量・補水
加熱前後を1 g単位で量り、補正試料は同じ採水試料を使って500.0 gまで戻します。補水前と補水後を別の試料名で管理し、蒸発したままの値と混在させません。
終了操作・評価項目
全試料を20℃にそろえ、残留塩素、硬度、アルカリ度、pH、電気伝導率、におい、濁りを同じ順序で測定します。設備由来か供給側由来かの仮説を作り、採水時刻も記録します。
解釈上の注意
現場測定だけで安全と断定せず、異常時は使用を止め、水道事業者・設備事業者・検査機関へ確認します。 この「水道水・浄水・RO水・再調整水」のプロトコルに記した数値は、素材固有の根拠資料から導いた最適値ではなく、編集上の開始条件です。一度に変える要因を絞り、段階差を識別できる幅から比較を始めることを理由に設定しています。測定結果と施設条件に応じて更新し、銘柄の推奨値として扱いません。

素材・商品を、一つの違いだけで比べる例

直前の「条件を決めるための試し方」とは別に行う比較です。ここに示す固定条件と変更条件を、直前の試し方へ同時に加えないでください。

この比較例で固定する
素材、鍋、加熱、蒸発率、完成質量
この比較例で一つだけ変える
原水または処理条件
観察する
抽出の速さ、におい、濁り、麺の硬さ、タレの輪郭
判断する
水単体の好みではなく、用途別の完成品で採否を決める

根拠資料と適用限界

資料が支える範囲と、資料だけでは決められない範囲を分けて読みます。

メーカー技術情報個別主張を直接支える

「サントリー天然水(採水地別製品群)」の発行主体による公式情報 (新しいタブで開く)

確認できること
水道水・浄水・RO水・再調整水の掲載例「サントリー天然水(採水地別製品群)」について、「表示・仕様」と「公式ページでの説明」に記載した内容の出所です。メーカーや制度主体による説明は、第三者評価ではなく発行主体の説明として区別して読みます。
この資料だけでは決められないこと
直接支えるのは、当該ページで確認できる商品・制度固有の表示、仕様、発行主体の説明だけです。本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値、素材群全体の代表性、ラーメンでの優位性、銘柄の推奨は支えません。ラーメン用途も、公式ページに明記した範囲を超えて推定しません。
行政・標準個別主張を直接支える

「東京都の水道水」の発行主体による公式情報 (新しいタブで開く)

確認できること
水道水・浄水・RO水・再調整水の掲載例「東京都の水道水」について、「表示・仕様」と「公式ページでの説明」に記載した内容の出所です。メーカーや制度主体による説明は、第三者評価ではなく発行主体の説明として区別して読みます。
この資料だけでは決められないこと
直接支えるのは、当該ページで確認できる商品・制度固有の表示、仕様、発行主体の説明だけです。本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値、素材群全体の代表性、ラーメンでの優位性、銘柄の推奨は支えません。ラーメン用途も、公式ページに明記した範囲を超えて推定しません。
行政・標準判断の背景となる資料

ISO 4120:2021 Sensory analysis — Triangle test (新しいタブで開く)

確認できること
三点識別法を追加で行う場合に限り、試料の提示順、回答、統計的な解釈を設計するための比較手法を確認できます。
この資料だけでは決められないこと
対象範囲は比較手法だけです。素材の表示・成分・味、銘柄の優劣、本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値は支えません。識別できる差が、好ましさや営業上の価値を意味するわけでもありません。

公式情報を確認できる比較例

ランキングや推奨品の一覧ではありません。公式情報を確認し、比較の観点を学ぶための例です。

サントリーホールディングス株式会社

サントリー天然水(採水地別製品群)

製品群の公式情報
区分
採水地で硬度が異なる市販軟水の比較例
表示・仕様
公式FAQで、南アルプス約30、北アルプス約10、奥大山約20、阿蘇約80 mg/Lという採水地別の硬度を確認できます。
公式ページでの説明
メーカーは4製品をいずれも軟水と説明しています。
教材での検証方法
硬度だけからだしや製麺への適性を決めず、同じ原料・工程で採水地別製品を比較します。
東京都水道局

東京都の水道水

公的・公式資料
区分
公的な浄水例
表示・仕様
公式ページで蛇口の硬度平均約60 mg/Lを確認でき、水質目標ページでは硬度、残留塩素、pHなどの目標も確認できます。
公式ページでの説明
東京都水道局は、水源の種類が硬度に影響すると説明しています。
教材での検証方法
採水日時と地点を記録し、市販水との比較対照にします。平均値を個別厨房の実測値として扱いません。