タレ(かえし) / しょうゆ
関連科目へ こいくち(濃口)しょうゆ
こいくちという分類だけで一括りにせず、原料、醸造方式、等級、全窒素分、色、火入れ、保存状態を読みます。
規格・状態を特定する
- 名称、製造者、商品名、JASの種類・等級表示
- 丸大豆または脱脂加工大豆、小麦、食塩、アルコールなどの表示
- 全窒素分・食塩相当量などの公開仕様
- 火入れ・生、容器、開封日、ロット
工程で起きる変化
- 色の濃さと塩味・うま味の強さは同義ではない
- 加熱で香りが変わり、煮詰めると塩分と色が同時に濃縮する
- 開封後は酸素・光・温度で色と香りが変わる
仕込み・提供で管理する
- まず単体を同じ温度・濃度で比べる
- 次に完成タレの食塩量と最終質量を固定する
- 非加熱・加熱・熟成後を分けて記録する
測る・記録する
- 使用量、食塩相当量、完成質量、加熱減量
- 色、香り、pH、Brix、塩分計の補助値
- 立ち香、発酵香、うま味、酸味、苦味、余韻
条件を決めるための試し方
ここに示す数値は、どの場面にも当てはまる正解ではありません。記載した範囲で違いを比べ始めるための条件です。食品安全に関わる条件は、本教材の数値よりも、法令、施設の衛生管理計画、メーカー表示を優先してください。
同じ使用量・同じ食塩量・加熱後を分ける
- 適用範囲
- こいくちしょうゆの銘柄やロットを、原液と実際のラーメン配合の両方で比較する試験です。
- 前処理・試料準備
- 原材料、JAS表示、15 mLまたは100 g当たりの食塩相当量、開封日、ロットを記録し、試料名を伏せます。
- 試す条件と手順
- 原液での評価、同じ製品使用量での比較、完成した一杯の食塩量をそろえた比較を分けます。加熱比較は、選んだ一系列から100.0 gずつ取り、20℃から同型容器・同じ電気加熱で、10分かけて70℃または15分かけて95℃へ上げます。液中心が目標温度へ到達した時点を0分として直ちに火を止め、蓋付き容器で20℃まで冷却します。無加熱対照も20℃で15分保持します。
- 水分・質量・補水
- 加熱前後の質量を量り、蒸発したままの試料と、同じ仕様の水で100.0 gまで戻した試料を分けます。直火を避け、液中心温度を実測します。
- 終了操作・評価項目
- 色、しょうゆの香り、発酵香、うま味、甘味、酸味、苦味、余韻を、原液・タレ・完成した一杯で記録します。
- 解釈上の注意
- メーカーの説明は比較仮説です。商品表示の単位をそろえ、加熱差と濃縮差を同じ効果として扱いません。 この「こいくち(濃口)しょうゆ」のプロトコルに記した数値は、素材固有の根拠資料から導いた最適値ではなく、編集上の開始条件です。一度に変える要因を絞り、段階差を識別できる幅から比較を始めることを理由に設定しています。測定結果と施設条件に応じて更新し、銘柄の推奨値として扱いません。
素材・商品を、一つの違いだけで比べる例
直前の「条件を決めるための試し方」とは別に行う比較です。ここに示す固定条件と変更条件を、直前の試し方へ同時に加えないでください。
- この比較例で固定する
- 完成タレの食塩量、糖、酒類、加熱減量、提供温度
- この比較例で一つだけ変える
- しょうゆ銘柄または配合率
- 観察する
- 立ち香、色、うま味の厚み、酸の輪郭、後味
- 判断する
- メーカー説明は仮説とし、実際のスープと油を合わせた盲検で採否を決める
根拠資料と適用限界
資料が支える範囲と、資料だけでは決められない範囲を分けて読みます。
メーカー技術情報個別主張を直接支える
「特選 丸大豆しょうゆ」の発行主体による公式情報 (新しいタブで開く)
- 確認できること
- こいくち(濃口)しょうゆの掲載例「特選 丸大豆しょうゆ」について、「表示・仕様」と「公式ページでの説明」に記載した内容の出所です。メーカーや制度主体による説明は、第三者評価ではなく発行主体の説明として区別して読みます。
- この資料だけでは決められないこと
- 直接支えるのは、当該ページで確認できる商品・制度固有の表示、仕様、発行主体の説明だけです。本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値、素材群全体の代表性、ラーメンでの優位性、銘柄の推奨は支えません。ラーメン用途も、公式ページに明記した範囲を超えて推定しません。
メーカー技術情報個別主張を直接支える
「本膳」の発行主体による公式情報 (新しいタブで開く)
- 確認できること
- こいくち(濃口)しょうゆの掲載例「本膳」について、「表示・仕様」と「公式ページでの説明」に記載した内容の出所です。メーカーや制度主体による説明は、第三者評価ではなく発行主体の説明として区別して読みます。
- この資料だけでは決められないこと
- 直接支えるのは、当該ページで確認できる商品・制度固有の表示、仕様、発行主体の説明だけです。本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値、素材群全体の代表性、ラーメンでの優位性、銘柄の推奨は支えません。ラーメン用途も、公式ページに明記した範囲を超えて推定しません。
メーカー技術情報個別主張を直接支える
「P超特選こいくちしょうゆ 濃厚」の発行主体による公式情報 (新しいタブで開く)
- 確認できること
- こいくち(濃口)しょうゆの掲載例「P超特選こいくちしょうゆ 濃厚」について、「表示・仕様」と「公式ページでの説明」に記載した内容の出所です。メーカーや制度主体による説明は、第三者評価ではなく発行主体の説明として区別して読みます。
- この資料だけでは決められないこと
- 直接支えるのは、当該ページで確認できる商品・制度固有の表示、仕様、発行主体の説明だけです。本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値、素材群全体の代表性、ラーメンでの優位性、銘柄の推奨は支えません。ラーメン用途も、公式ページに明記した範囲を超えて推定しません。
メーカー技術情報個別主張を直接支える
「ヤマサ丸大豆しょうゆ」の発行主体による公式情報 (新しいタブで開く)
- 確認できること
- こいくち(濃口)しょうゆの掲載例「ヤマサ丸大豆しょうゆ」について、「表示・仕様」と「公式ページでの説明」に記載した内容の出所です。メーカーや制度主体による説明は、第三者評価ではなく発行主体の説明として区別して読みます。
- この資料だけでは決められないこと
- 直接支えるのは、当該ページで確認できる商品・制度固有の表示、仕様、発行主体の説明だけです。本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値、素材群全体の代表性、ラーメンでの優位性、銘柄の推奨は支えません。ラーメン用途も、公式ページに明記した範囲を超えて推定しません。
行政・標準判断の背景となる資料
ISO 4120:2021 Sensory analysis — Triangle test (新しいタブで開く)
- 確認できること
- 三点識別法を追加で行う場合に限り、試料の提示順、回答、統計的な解釈を設計するための比較手法を確認できます。
- この資料だけでは決められないこと
- 対象範囲は比較手法だけです。素材の表示・成分・味、銘柄の優劣、本教材の配合・温度・時間などのプロトコル数値は支えません。識別できる差が、好ましさや営業上の価値を意味するわけでもありません。
公式情報を確認できる比較例
ランキングや推奨品の一覧ではありません。公式情報を確認し、比較の観点を学ぶための例です。
キッコーマン食品株式会社
商品の公式情報特選 丸大豆しょうゆ
- 区分
- こいくちしょうゆ(本醸造)の比較例
- 表示・仕様
- 公式ページで、こいくちしょうゆ(本醸造)であることと丸大豆の使用を確認できます。
- 公式ページでの説明
- メーカーは、うま味とコク、穏やかな香り、深い色を特徴として説明しています。
- 教材での検証方法
- 丸大豆という語だけで結論を出さず、同じ食塩量に補正して、非加熱のタレ、加熱後のタレ、完成した一杯の各段階で、香り、色、余韻を比べます。
ヒゲタ醤油株式会社
商品の公式情報本膳
- 区分
- こいくちしょうゆの比較例
- 表示・仕様
- 公式ページでJAS特級、超特選の表示と、15 mL当たり食塩相当量2.4 gを確認できます。
- 公式ページでの説明
- メーカーは、色・味・香りの調和を商品特徴として説明しています。
- 教材での検証方法
- 全窒素分に基づく等級、色、香りを別々の軸として扱い、同じ食塩量で加熱前後と完成した一杯を比較します。
キッコーマン食品株式会社
商品の公式情報P超特選こいくちしょうゆ 濃厚
- 区分
- 業務用・濃厚タイプの比較例
- 表示・仕様
- 公式製品資料で本醸造、製法の説明、標準品に対する分析上の相対値を確認できます。
- 公式ページでの説明
- メーカーは、濃厚な味わいを狙った業務用商品として説明しています。
- 教材での検証方法
- 相対値を製品規格と混同せず、使用量をそろえた試験、食塩量をそろえた試験、色をそろえた条件での試験に分けます。
ヤマサ醤油株式会社
商品の公式情報ヤマサ丸大豆しょうゆ
- 区分
- 丸大豆こいくちの比較例
- 表示・仕様
- 公式ページで丸大豆と天日塩の使用、1 Lと1.8 Lの容量、賞味期間19か月、15 mL当たり食塩相当量2.4 gを確認できます。
- 公式ページでの説明
- メーカーは、丸大豆と天日塩を使い、素材の持ち味を引き立てながら深みを与える、まろやかで風味豊かなしょうゆと説明しています。
- 教材での検証方法
- 原料説明を官能評価の答えにせず、同じ食塩量に補正し、同じ器・照明・撮影条件で色も比較します。